「なんかこのサイト、落ち着くなぁ」
「この広告、なんか元気出る!」
そんなふうに“なんとなく感じる印象”、
実はすべて 「色の力」 が関係しています。
今日は、デザイナーが日常的に使っている
“配色の考え方と心理的な効果”を、やさしく解説していきます🌈
🎯 「好きな色=正解」じゃないんです
私も昔は、自分の“好きな色”でまとめちゃうことが多かったんですが、
今は「誰に」「どんな気持ちになってほしいか」から考えるようにしています。
たとえば、
美容サロンなら「安心」「やわらかさ」
フィットネス系なら「前向き」「エネルギー」
士業やコンサル系なら「信頼」「誠実さ」
“誰に届けるか”で、正解の色は変わるんですよね。
だから、色選びは「伝えたい気持ち」から逆算して考えるようにしています。
企業サイトや医療系でよく使われる青。
使うたびに思うのは、「やっぱり安心感が出るなぁ」ということ。
ただ、入れすぎると少し冷たい印象にもなるので、
白やグレーで“呼吸”をつくるように意識しています。
「キャンペーン」や「今すぐ!」にぴったりな色。
元気が出る反面、強く出すと少し焦る印象になるので、
私は“ここぞ”という場面だけに使うようにしています。
見るだけで気分が上がる色。
子ども向けやカジュアル系のデザインに入れると、一気に親しみやすくなります。
ただ、背景や文字に使うと読みにくくなるので、
「ちょっとだけ」がコツです。
「リラックスして見てほしいな」という時に選ぶ色。
自然・健康・やさしさを感じる色なので、
淡いトーンを使うことが多いです。
ただ、くすみすぎると印象がぼやけるので、明るさでバランスを取っています。
黒・白・グレーの組み合わせは、世界観を引き締めたいときの定番。
余白とコントラストで“品のある静けさ”を出せるところが好きです。
ただ、冷たくなりすぎないように、
ベージュやゴールドをほんの少し混ぜるようにしています。
🎨 業界カラーも大きなヒント
もうひとつ意識しているのが「業界カラー」。
たとえば、医療なら“青”や“白”、美容なら“ピンク”や“ベージュ”、
環境・自然系なら“緑”など、業界ごとに“定番の色”があります。
もちろんそれに縛られる必要はないけれど、
見る人が“安心して受け取れる色”として使われているのは事実。
私はよく、「業界カラーをベースにして、そこに少し“自分らしさ”を足す」
という方法で配色を決めています。
🧠 色を決めるときに意識していること
私はいつも、「70:25:5」のバランスを意識しています。
・ベースカラー(70%):全体の雰囲気を作る色
・メインカラー(25%):ブランドの主役になる色
・アクセント(5%):見せたい部分を引き立てる色
特に、アクセントの5%をどう使うかで印象がぐっと変わります。
この「5%」のために何時間も悩むこともあります(笑)
💬おわりに:色は“気持ちを伝える道具”
私にとって色は、「きれいに見せるためのもの」ではなく、
“気持ちを伝えるための道具”なんです。
「優しい人に見える」「信頼できそう」「元気が出る」
そんな“感情のスイッチ”を押せるのが色の力。
見る人が「なんか好きだな」って感じてくれたら、
それはもう、デザインがちゃんと届いている証拠。